日本語の先生になろう。

日本語教師って本当に需要があるの?

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2020年1月20日(月)

Category:コラム

はじめに

 

近年では海外からの旅行者も多く、日本語に興味を持っている外国人も増えていますが、外国人に日本語を教える「日本語教師」の需要は現在どれくらい高まっているのでしょうか。

今回は日本語教師の需要についてご説明します。

 

日本語教師は不足しているのか?

 

文化庁の調査※1によると、国内の日本語学習者は2017年11月現在では約24万人と過去最高を更新しており、日本語教師の需要は年々高まっています。
しかし日本語学習者が増えている一方で、6割以上の学校で教師が不足していると感じています。※2

※1 文化庁「27年度 国内日本語教育の概要」
※2「日本語を教えよう」編集部 2019年6月に日本語学校に実施したアンケートより

 

日本語教師が足りていない原因は、圧倒的な外国人留学生の増加にあります。

これは政府が、2008年からはじめた留学生受け入れ30万人計画などが背景にあり、なおかつ円安の影響で留学費用が他の先進国での留学にくらべて相対的に安いことが理由です。

日本国内では、2020年の東京オリンピックの影響、そして少子高齢化による外国人労働者獲得に向けた政府の施策などにより、留学生だけではなく様々な背景をもった日本語学習者が増加しています。

 

日本語教師は国内だけでなく、海外でも需要があります
国際交流基金が数年に一度行っている「海外の日本語学習者数調査」で、日本語教育機関の数を地域別に見てみると、中国や韓国などの東アジアでは減少しているものの、ベトナムなど東南アジアでは日本語教師の需要が高くなってきていることがわかります。

 

国内外で日本語学習者が増加している一方で、日本人教師が増えていないことから、慢性的な人材不足になっているのです。

 

企業に必要とされる日本語教師

活躍の場については、以前のコラム(日本語教師になるために)に詳しく書いていますが、ここでは日本国内の企業内での日本語教師の需要や、求人状況について少し触れておきたいと思います。

 

日本語教師は企業内でも需要が高まっています。

なぜなら、特に国際的な労働力として、アジア圏を中心に外国人スタッフを雇用する企業も増えているためです。
それに伴い、雇用した外国人スタッフの日本語教育のために、日本語教師を必要とする機会が増えているのです。

日本語教育が必要な外国人労働者

外国人スタッフが日本で活躍するためには、彼らのコミュニケーションの質の向上が必要になります。
その手段として日本語教師が社会人としてのふるまいや敬語など、ビジネスシーンに合わせた言葉の使い方を指導することが企業にとってプラスになっています。

 

他にも、外国の看護師や介護福祉士を導入することも検討されており、日本の病院や介護施設で就労・研修を行うためにも日本語教師が日本語を指導する機会が増えてきています

日常会話ができる外国人でも、ビジネスシーンでは難しい言葉の言いまわしや使い方が求められるケースもあり、ビジネス面で活用できる日本語の習得が求められます。

 

ただし、企業で指導することができる日本語教師は、その企業が属する業界のことも理解している必要があり、日本語教師としての十分な知識と実践経験を保有していないと採用されないケースも多いようです。

そのため、企業で日本語教師を教えることを目指す場合は、教育実習等、実践を重視したスクールを選んでおく必要があります。

 

日本語教師の募集について

 

日本語学校の多くは4月と10月に新学期が始まるため、直前の時期に教師の構成が見直されます。

そのため、1月~3月、7月~9月の間によく募集が行われています。

ただし、人材不足が続いていることもあり、日本語教師の募集を常時受け付けているところもあります。

 

日本語教育の専門書店内にある求人掲示板には、多数の日本語教師の求人情報が掲載されていることが多く、現在ではウェブサイトで求人情報を発信している書店もあります。

 

「日本語教育の専門書店」に関する情報をいくつか紹介しておきましょう。

①にほんご書店そうがく社
http://www.sogakusha.co.jp/map1.html

②にほんごの凡人社
http://www.bonjinsha.com/wp/access

③日本語ブックス
http://books-online.jp/

他にも、日本語教育学会のウェブサイトもチェックするといいでしょう。
http://www.nkg.or.jp/

 

 

また、日本語教師になるルートとして意外と多いのが、知り合いの紹介や口コミによるものです。

ボランティアや日本語教師養成講座の修了生の勉強会、ネットで知り合った日本語教師仲間など、出会うチャンスはたくさんあるので、情報を集めておくといいかもしれませんね。

 

日本語教師の働き方は様々

 

これまでも書いてきたように日本語学校で働くのが最も多い働き方ですが、それ以外にも働き方はあります。

 

オンラインレッスン講師

近年、インターネットを活用したオンラインでの個人レッスンも増えており、日本にいながら外国に住む学習者に授業を行うといった日本語教師の働き方もあります。
時間の都合がつけにくい方でもすき間時間を利用して、日本語教師として働くことができますので、自宅から出ることが難しい、主婦の方や短い時間での就業を希望している方に向いている日本語教師の働き方です。

ただ継続して指導するためには、安定した人数の日本語学習者(生徒)がいることが条件になってくるので、十分な指導力と日本語教師としての能力が問われるでしょう。

 

フリーランスで働く

日本語教師として指導する能力が高ければ、フリーランスで働くこともできます。学習者の集客や学習のカリキュラム作成など、自分でこなさないといけない部分も多いですが、顧客を獲得することができれば、自分のペースで就業することが可能です。

フリーランスとして、日本語教師として活躍している方の中には、本を書いたり、セミナーを開くなど多方面の活躍を実現している方もいます。

日本語教師は、需要が高まっているがゆえに、多様な就業先・働き方が実現できる職種であると言えます。

 

まとめ

 

日本語教師は政府の「留学生30万人計画」やオリンピック、外国人労働者受け入れ機会の拡大などが理由で、需要が高まっている傾向にあります。

 

どこの日本語学校でも人員が不足していることから、今後、本当の意味で世の中に必要とされる職種になることは間違いありません。
ただ、多種多様な文化の人々に言語を教える仕事なので、日本語教師の側にも、異文化理解の学習が求められます。

働き方も多様化している時代になっていますので、日本語教師として指導できる能力を持つことができれば、自分に合った働き方を選択することができます。

日本語教師の需要が増加傾向にある現在は、日本語教師としての新たなキャリアを積む、いい時期だと考えられます。

 

もし、日本語教師を自分のキャリアの選択肢のひとつと考えているのであれば、養成講座の説明会に参加してみることで、その一歩が踏み出せるのではないかと思います。

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