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日本語教師になるのは、やめたほうがいい?

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日本語教師はやめたほうがいい

2020年11月9日(月)

Category:コラム

日本語教師は日本語を母語としない外国人の方たちに日本語を教える仕事です。

学習者の成長を身近で感じられるやりがいのある仕事ですが、これから日本語教師を目指している方の中には、興味をもっている一方でマイナス面を考えてしまい日本語教師になるのは、やめたほういいのでは、と迷っている方もいると思います。

そこで今回は、今後の見通しとあわせて、日本語教師のデメリットとメリットをあげながら、「本当に日本語教師になるのは、やめたほうがいいのか?」ということについて検証してみたいと思います。

「日本語教師になるのは、やめたほうがいい」と思う理由は?

インターネットを検索すると日本語教師のマイナス面の情報が少なからず出てきます。

日本語教師になるのは、やめたほうがいいのではないか?と考えている方は、実際にはどのような点が気になっているのでしょうか。

日本語教師は収入が少ない?

日本語教師を職業として考えた場合、収入面は非常に気になるところです。

日本語教師の収入が少ないというイメージを持たれる理由の一つに、日本語学校の雇用形態が考えられます。

日本語教師が活躍している場所で、最も一般的なのは、国内の法務省告示校とよばれる日本語学校です。

法務省告示校とは、日本語を勉強する目的で来日する、在留資格をもった外国人留学生を受け入れることが可能な日本語学校のことで、主に外国人留学生を対象に日本語を教えている学校です。

法務省告示校の日本語学校で日本語教師として働く場合は、正社員として働く常勤講師と、時給制で担当する授業に合わせて出勤する非常勤講師2つの勤務形態があります。

現在の日本語学校では常勤講師よりも非常勤講師数の方が多く、受けもつ授業の数によって収入が変わることから、収入が不安定になることがあります。

ただ、近年は非常勤講師の時給の相場は、日本語教師が不足していることもあり上昇傾向にあります。

また、非常勤講師で経験を積むことによって、常勤講師にステップアップする日本語教師の方も少なくないようです。

加えて、法務省の定める「日本語教育機関の告示基準」の中でも2022年10月までに各学校の留学生数に応じて常勤講師を増やさなければならないと記されており、今後は常勤講師として採用されるチャンスが増えていくと言われています。

日本語学校に外国人留学生が来ない?

日本語教師になるのは、やめたほうがいいと思っている人の中には、新型コロナウイルスの影響で日本語学校に入学する外国人留学生が減少していることを懸念している人も、少なくないのではないでしょうか。

新型コロナウイルスの影響により日本では多くの国を対象に入国規制がかかっていました。

この入国規制によって今年の春から日本語を学ぶために来日を予定していた外国人留学生は、日本に入国することができず、多くの方が母国で足止めされている状態がしばらく続いていました。

現在は入国制限が緩和されていて、この10月から外国人留学生も日本への入国が可能になっています。

今から日本語教師を目指すべき理由は?

やめたほうがいい?中

ここからは、今から日本語教師を目指すべき理由、日本語教師の需要が今後も増加する根拠についてお話ししたいと思います。

日本の高齢化

日本語教師の需要が高まる理由のひとつとしてあげられるのが、日本の高齢化です。

今後は、生産年齢人口(生産活動の中心にいる人口層のことで15歳以上65歳未満の人口)が確実に減少していきます。
このような状況の中で、日本にとって外国人の労働力が不可欠となりつつあります。

日本に在留する外国人の人口は、新型コロナウィルス感染拡大の影響で若干減少はしているものの、令和2年6月末の時点で288万人に達しています。

在留外国人推移
出典:出入国在留管理庁「令和2年6月末現在における在留外国人数について」

新型コロナウイルスの影響で一時的に減少することはあっても、国内の産業の多くは外国人労働者によって支えられていることを考えると、政府は外国人の受け入れ政策を維持する必要があります。

ですから、日本語を母語としない方に日本語を教える日本語教師の必要性は、今後も高まっていくことになります。

日本の製品や文化、サブカルチャーの人気

日本の製品や文化、サブカルチャーが海外で根強い人気があることも、日本語教師の需要増加の追い風になる理由のひとつです。

日本語学習者の増加率がもっとも高い国であるベトナムでは、バイクをはじめとする日本製品、日本のサービスに対する信頼性が高く日系企業に対するよいイメージがあります。

加えて、近年は両国間の政治面・外交面での良好な関係が追い風となって経済的な交流が進んでいることから、ビジネスや就職・転職を念頭に日本語を勉強する人が多くなっています。

また、日本のアニメやポップカルチャー、ファッションなどは世界中の若者に人気があり、日本に対する関心が高くなっています。日本のサブカルチャーに興味がある外国人の方々は、日本に来日しなくとも、オンライン上で日本語のレッスンを受ける人もおり、最近はオンライン講師の募集も増えてきています。

企業向け日本語講師の需要

日本語学校以外でも企業向け講師やプライベートレッスンでの日本語教師の需要が増加しています。

民間の企業で多くの外国人が働いていますが、グローバル化が進むにつれて、今後はさらに増えていくことが予想されます。

自社に勤務する外国人に向けて日本語研修を行っている企業も増えていますので、企業内の日本語教師の需要は今後も高まっていくでしょう。

外国人留学生が日本に戻ってくる

すでに9月から再入国の規制が解除され、新型コロナウイルスの影響で母国に帰国したまま日本に戻れなくなっていた、在留資格のある外国人の方たちが日本への再入国ができるようになりました。

さらには入国制限が緩和されたことで、10月から外国人留学生も日本への入国が可能になりました。

感染防止対策をとりながらの入国再開となるため、外国人留学生の数がどれだけ戻るかはまだわかりませんが、入国する数は徐々に回復していくと考えられます。

出典:NHK NEWSWEB 2020年9月29日付
“入国制限措置緩和 補講など留学生への配慮を要請 萩生田文科相”

10月からの入国制限措置の緩和で、順次入国が認められる外国人留学生について、萩生田文部科学大臣は、学ぶ機会を失った分を補講の実施で賄うなど、今後の留学生の修学に支障が生じないよう大学側に要請する考えを示しました。

新型コロナウイルス対策をめぐり、政府は、10月から原則、全世界を対象に入国制限措置を緩和し、ビジネス関係者などとともに外国人留学生についても入国を順次、認めることとしています。

まとめ

日本語教師になるのは、やめたほうがいいと思っている人の中には、日本語教師のマイナス面の情報が気になっていたり、新型コロナウイルスの影響を考えていたりする方も少なくないかもしれません。

一方で、長期的な視点で見方を変えれば、日本語教師にとってプラスな面がたくさん見えてきます。

日本の高齢化を考えると、労働力として外国人は欠かせない存在となっています。

また、日本語や日本文化は世界中で根強い人気があり多くの人が興味をもっています。

このような背景から、日本で生活し、仕事をする外国人の数は今後も増加することが予想されます。

外国人の方たちが、日本で不自由なく生活できるようになるためには、日本語の能力を身につける必要があります。そのため、日本語教師の存在はとても重要です。

また、今後の日本語教育の現場は、対面だけでなくオンラインでの授業を導入する新しい動きもあり、多様化が進んでいます。

これからの日本語教師の可能性は、今後ますます広がっていくでしょう。

日本語教師になるためには、日本語教育に関する専門的な知識・技能の習得は必須です。

これから資格を取り、日本語教師を目指すかどうかを迷っている方は、できるだけ早く行動することをオススメします。

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